懸垂10回、ディップス10回できたらマッスルアップができるようになる?
これは比較的よく見る質問です。
そして「各々10回できるくらいの筋力があれば、あとは身体の使い方やコツでできます。」
というような回答も時々見かけます。
わたしも当初それを信じて頑張りました。
しかし実際にマッスルアップを習得してみて、結論は次の通りです。
懸垂10回はマッスルアップ習得のために最低限必要な能力でしかありません。
懸垂10回できればマッスルアップ習得が近いかといえば、その回答は「No」です。
ただし大前提として、わたしがメインターゲットとしている「筋力的に不利な人達」にとっては です。
懸垂10回は、あくまでスタート地点と考えた方がよいです。
わたしの場合懸垂10回までに12ヵ月、マッスルアップ初回成功までに34ヵ月かかりました。
1年で懸垂10回到達、その後1年10ヵ月でようやくマッスルアップ1回できたということです。
強い人と弱い人の違い
この図1は左側にマッスルアップに必要な要素を(適当に)書いてみました。
(各要素はただの思いつきで、深い意味はないのでまじまじと読まなくていいです。)
各要素にレベル1から5があって、多くの要素でレベル4を超えてくるとマッスルアップ完成します。
そして上図は強い人(懸垂だけは少し苦手)のイメージです。
この人が少し苦手だった懸垂の回数を重ねると二頭筋・三頭筋・広背筋の筋力(=レベル)が上がり、肩甲骨を下制させる力と技術が上がり、下図2の赤い部分が積みあがる
あとはボトルネックである「手首切り返しの技術」を習得すればよい。
コツをつかめば比較的短い時間で下図のようになりマッスルアップが完成する。
筋力的に不利な人達のイメージ
かなり極端な表現にしてしまいましたが、弱い人のイメージは上図4のような感じです。
要するに様々な要素が全体的に足りていない。これが基礎力の違いです。
この人が懸垂をただただ頑張るだけで、下図5のようにレベルが積み上がります。
懸垂10回なら、このようなレベル分布でも達成できます。
強い人が懸垂10回到達した場合とは他の要素のレベル分布が異なるのがポイント。
懸垂をやれば、いやでも二頭筋・三頭筋・広背筋の筋力だけはレベル4に到達します。
懸垂は他にも多くの要素が成長する優良な種目ですが、特に二頭筋・三頭筋・広背筋は懸垂を行う上で使わないことが難しいので成長します。
基礎力がないと、ここからマッスルアップ成功までに他に埋めるべき要素が多いため時間がかかります。
多くの要素が弱いことは悪いことではない
ここで、やる気が低下しないようにこのことも説明した方がよいと思います。
多くの要素が弱いということは、何をやってもどこかは伸びるということです。
無駄が少ないし、あまり考えなくても全体的になんだか強くなっていきます。
目標設定が具体的になりすぎると、なかなかそれに到達できないという焦りにつながってしまいますが、誰もが言う通り筋トレは裏切りません。
まとめ
懸垂10回→マッスルアップ成功 は多くの筋力的に不利な人達にとっては間に埋めるべき要素が多すぎるため、長時間かかる可能性があると思っていた方がよいです。
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